わくわく深い腐海!~お気に入りBLレビューブログby腐男子電子書籍作家牛野若丸~

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BL小説レビュー:椎崎夕さん『恋愛以上』

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BL♂UNION

こんばんは~牛若です、今回は普段明るくさわやかなBLを中心に読んでいる僕が、シリアス路線を読む時の超お気に入り作家さん、椎崎夕さんの同級生リーマンものの傑作をご紹介します!

僕は基本キュートな学園ものを主食としていて、オトナな作品はあまり読まないのですが、椎崎夕さんはオトナなシリアス作品中心であるにもかかわらず、僕の萌えハートを百発百中で確実につかんでくれる異色(笑)の作家さんです!

椎崎さんは高校生受けの『ブラザーコンプレックス』『愛情コンプレックス』(学生もの&兄弟ものが大好きなもので♪)を読んで以来、ずっと大ファンです!

恋愛以上 (SHYノベルス287)

恋愛以上 (SHYノベルス287)

 

「本当のことを教えてほしい。十年前、何があった?」かつての親友、遠山からそう訊かれたとき、河埜隆は言葉を失った。高校の卒業式の翌日、河埜が遠山の前から姿を消したのは、眠っている遠山に思わずキスしてしまったのを、気づかれたと思ったからだった。意図しない再会の後、もう一度友人としてつきあうようになったふたりだが、河埜は終わっていたはずの気持ちが育ち始めるのを自覚し、このままでは友人というポジションさえ失うのではないかと再び遠山を避けるようになり…。

これまでずっと学生ものばかり買っていた僕が、本屋で初めて勇気を出して買ったリーマンものだったと思います~。

リーマンものにも挑戦してみたいという思いはあったのですが、リーマンって日常生活でなかなか深く関わる機会がなくて、ストーリーに入り込めるか心配というのもあり、初挑戦は自分の得意分野(笑 幼なじみ&兄弟)にしようと決めていたんです。

そんな中、この本を見付けました。

高校の同級生って、幼なじみと言うのか分かりませんが、やはり僕の萌えるシチュエーションです!

片想いのキスをして逃亡っていう導入もドンピシャでした!

  • 文章

    椎崎さんの文章は重厚な三人称視点です。

    地の文は口語がほぼ混じっていない冷静なタッチで、歴史・時代小説が好きな僕のツボにはまる文体ですね♪

    そして、人間の感情の描写がすごくきれいです!

  • キャラ

    主人公の河埜は健気なヘタレ受け。

    王子さまのもとからガラスの靴を落としながら大慌てで逃げるシンデレラのように、愛する遠山からひたすら逃げて逃げて逃げまくります。


    自分の恋を完全にあきらめて身を引こうとするのが泣かせますっ。


    攻めの遠山は、「無愛想だけどスイッチが入るとエロ魔神になる」、みたいな王道(ですか?w)寡黙攻めではなく、とにかく寡黙で言葉足らずな硬派のイケメンです。


    言葉足らずすぎてイライラさせるほどではなく、一つ一つの言葉に重みがあって誠実さが感じられるのがポイント高し。

  • ストーリー

    健気な受けの自己完結の思い込みから来る切ない誤解とすれ違いでラスト直前まで思いっっっきり引っ張るのは椎崎さんのお家芸で、ラストのカタルシスひとしおの安心の展開です(笑)

    これは椎崎ワールドのネタバレなのですが、どんどん受けの恋心が泥沼に入っていって、もう無理、全部あきらめちゃうことにする、さようなら、攻めよ! なんてなっちゃって最後に別れ際の告白をすると、攻めから「ちょっと待った!」が入り、すれ違い誤解解消エッチ前ロングスピーチが始まる……この展開が椎崎さんの王道で、本作もそのド直球です!

    ただグルグルするだけではなく、そこに読み手だけにバレバレな切ないすれ違いがたっぷりあるので、その積み上がった誤解をラストで一気にロングスピーチで解消する椎崎ワールドのカタルシスは実に素晴らしい!

    水戸◯門(伏せ字の場所のせいでなんだか……w)のように、毎回このカタルシスでぐぐぐぐぐっとハートをつかまれるのです!

  • お色気シーン

    上品で色っぽい宝塚系濡れ場、という感じでしょうか。

    華やかな比喩表現などはなく淡々としていますが、気持ちが通じ合った後の濡れ場の色っぽさと爽快感は無双シリーズ並みです(褒め言葉です)!w

自分を愛してくれる人から逃げ回って連れ戻されたい! そんな乙女心(?^)も満足させてくれる傑作なので超おすすめです!

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